藤井聡太 に学ぶ No.0004-066
第67回NHK杯(予選:5組)
主 催:NHK
対局日:平成29年02月23日
先手▲:藤井 聡太 四段
後手△:浦野 真彦 八段
図は、△7七歩成(76)と銀を取り返し、▲同銀引(86)に、△7三桂と跳ねた局面。
ここで、藤井聡太の「次の一手」を改めて考えてみよう。
藤井聡太 Playback next move
正解は、▲8三銀打
将棋の格言で、玉の守りは金銀3枚(に加えて桂香歩)、攻めは飛角銀桂香(に加えて歩)と言われている。
後手浦野は、玉の守りが金銀3枚で、手駒は角と銀、盤面の△8二飛は藤井玉を睨み、更に△7三桂と活用をし、好調だ。
対して、先手藤井は、玉の守りが金銀2枚と薄く、手駒は銀と歩、▲6一角が急所に効いているとは言え、▲4八飛と▲2九桂は現状攻めに働いていない。
図で、藤井の▲8三銀打は(攻め合いでは勝てないとみたか、)玉を標的とするのではなく、攻め駒の飛を標的にしたのだ。
対して、
①△同飛は、▲同角成で、飛銀交換の駒得となり、藤井優勢。
②△8一飛は、▲7二角成から△7三桂を取る展開となり、藤井の完封勝ち。
③△4二飛は、▲7四銀不成で△7三桂の活用を封じ、藤井優勢か。
本譜は、以下△6二飛、▲4三角成、△同銀、▲5三金、△6五桂に、(▲6二金と飛ではなく)▲4三金と銀を取り、後手玉に迫るのが厳しく、藤井優勢となった。
なお、対局結果はこちら ☞ 公式戦第0004局