第77期順位戦B級2組、昇級争い展望
さて、本日はB級2組について、昇級争いを中心に展望してみます。
現在、B級2組に所属している棋士は24名、いらっしゃいます。
C級2組の所属棋士が49名ですから、B級2組の所属棋士は凡そ半数と言う事になります。
B級2組も、各自、予め抽選で定められた10名と対局を行って、昇降級と順位を争います。
B級2組は、規定によって成績上位2名がB級1組に昇級し、成績下位4名に降級点が付きます。
B級2組は、抜け番がなく、現在、全ての棋士が7局の対局を終えて、残り3局となっています。
昇級者と降級点を受けそうな棋士が絞られてきました。
本日も、前置きが長くなりましたが、昇級者と降級点は誰に付くのか、順次予想してみましょう。
昇級者、2名は誰か?
さて、2敗までを昇級圏内と見ますと、昇級候補者は以下の7名に絞られます。
おそらく、大きな波乱がなければ、この7名の中から、昇級者2名が決定するものと思います。
残り3局の対戦者と過去の成績(勝敗)を見てみましょう。
7勝0敗、㉑永瀬拓也七段
第08局、対⑲阿部 隆八段(1勝0敗)
第09局、対㉔先崎 学九段(1勝0敗)
第10局、対㉒戸辺 誠七段(1勝1敗)
6勝1敗、⑥中村太地七段
第08局、対⑧飯島栄治七段(1勝1敗)
第09局、対㉓飯塚祐紀七段(4勝1敗)
第10局、対⑯鈴木大介九段(0勝1敗)
6勝1敗、⑩窪田義行七段
第08局、対⑱田村康介七段(2勝5敗)
第09局、対⑬畠山成幸八段(3勝2敗)
第10局、対⑳千田翔太六段(0勝0敗)
6勝1敗、⑭千田翔太六段
第08局、対⑨藤井 猛九段(0勝0敗)
第09局、対⑫中村 修九段(0勝0敗)
第10局、対⑩窪田義行七段(0勝0敗)
5勝2敗、③横山泰明六段
第08局、対⑬畠山成幸八段(0勝1敗)
第09局、対⑦澤田真吾六段(3勝2敗)
第10局、対⑨藤井 猛九段(2勝2敗)
5勝2敗※⑭中川大輔八段
第08局、対⑰大石直嗣七段(1勝0敗)
第09局、対①丸山忠久九段(2勝6敗)
第10局、対②北浜健介八段(6勝6敗)
5勝2敗、⑰大石直嗣七段
第08局、対⑭中川大輔八段(0勝1敗)
第09局、対⑲阿部 隆八段(6勝1敗)
第10局、対④村山慈明七段(0勝1敗)
こうして見ますと、まだまだ、どなたが昇級するのかは極めて微妙です。
永瀬七段と中村七段の昇級が有力と見ていますが、一敗すると状況が一変します。
したがって、どなたが昇級するのか、まだまだわかりません。
3番手の窪田七段の頑張りには脱帽です。若い棋士は見習って欲しいと思っています、
4番手の千田六段は、今期の圧倒的な勝率からしますと、昇級しても当然のように思えます。
5番手の横山六段は2敗ですが、順位が3位ですから、上位陣が崩れればチャンスは十分にあります。
また、中川八段と大石七段は、次の第8局が生き残りをかけた対局となります。
上位陣とて一敗しますと、順位がガラリと変わりますので、やはり最後までわかりません。
年が越えての残り3番、皆さん悔いのないように頑張っていただきたいものです。
降級点、4名は誰か?
さて、気になる降級点ですが、現在、2勝以下の成績下位者は以下の8名です。
2勝5敗 ⑤中田宏樹八段
2勝5敗 ⑪井上慶太九段
2勝5敗 ⑬畠山成幸八段
2勝5敗 ※⑱田村康介七段
1勝6敗 ⑫中村 修九段
1勝6敗 ⑯鈴木大介九段
1勝6敗 ※㉔先崎 学九段
0勝7敗 ⑧飯島栄治七段
※:降級点1(降級点2で降級)
私が神戸出身で、加古川と近いものですから、やはり井上九段の成績が気になるところです。
また、今年「ねんりんピック富山2018」で、一緒に写真を撮って下さった中村九段も気になります。
最後になりましたが、降級のピンチを迎えている先崎九段にも、悔いのない対局を期待しています。
やはり、順位戦は上がる者もいれば、下がる者もいる。分かっていても切ないものですね。