藤井聡太七段、初夢、初タイトル獲得を占う。

 新年あけまして、おめでとうございます。今年もどうぞ宜しくお願いします。
 本日は年頭の初夢と題して、プロ棋士藤井聡太七段の初タイトル獲得について、占ってみます。
 さて、みなさまも御承知のとおり、現在将棋界には、以下のとおり8つのタイトル戦があります。

 1.竜王戦
 2.名人戦、順位戦
 3.叡王戦
 4.王位戦
 5.王座戦
 6.棋王戦
 7.大阪王将杯王将戦
 8.ヒューリック杯棋聖戦

 藤井聡太七段は元より、すべてのプロ棋士の先生方が、このタイトル獲得を目指しているのです。
 それでは、順次、竜王戦から各棋戦の進行状況と藤井聡太七段の成績について、見てみましょう。

1.竜王戦

 前期、第31期竜王戦では、藤井聡太四段は5組ランキング戦に出場し、優勝しました。
 この優勝によって、4組ランキング戦への昇級と七段昇段を決めました。
 しかし、続く本戦トーナメントでは2回戦で増田六段に負けて、藤井七段の第31期竜王戦は、ここで終了です。

 今期、第32期竜王戦では、4組ランキング戦に出場し、あらためて竜王を目指すことになります。
 4組ランキング戦は既に始まっていて、藤井聡太七段は一回戦で村田智弘六段との対局が決まっています。
 なお、4組ランキング戦から本戦トーナメントへの出場枠は、優勝者1名となっています。

 4組ランキング戦で優勝し、本戦トーナメントに出場するためには5連勝が必要です。何とか頑張っていただきたいものですね。

2.名人戦

 名人戦は、みなさん御承知のとおり、A級順位戦の優勝者が名人へ挑戦することになっています。
 藤井聡太七段は、現在順位戦C級1組に属していますので今期中に名人になることはありません。

 では、いつ名人になれるのか。
 藤井聡太七段は、現在順位戦C級1組で昇級争いを行っています。
 仮に、今期順位戦で優勝しB級2組に昇級したとして、名人挑戦まで最短でも3年が必要です。

 これまで四段昇段後、C級2組からA級まで一気に駆け上った先生は、加藤一二三先生と中原誠先生のお二人です。
 果たして、藤井聡太七段がこの記録に並ぶことができるのか、是非頑張っていただきたいものですね。

3.叡王戦

 今期、第4期叡王戦は、現在、本戦トーナメントが行われています。
 藤井聡太七段は、段位別予選の七段戦を勝ち残り、本戦トーナメントに進出しました。
 しかし、結果は本戦トーナメント1回戦で斎藤慎太郎王座に負けてしまいました。

 次期、第5期叡王戦では、あらためて段位別予選七段戦から叡王を目指すことになります。
 予選は、確か6月頃から始まるかと思います。何とか頑張っていただきたいものですね。

4.王位戦

 今期、第60期王位戦は、現在、予選トーナメントが行われています。
 藤井聡太七段の結果は、残念ながら、予選トーナメント1回戦で山崎隆之八段に負けました。

 次期、第61期王位戦では、あらためて予選トーナメントから王位を目指すことになります。
 予選は、確か7月頃から始まるかと思います。何とか頑張っていただきたいものですね。

5.王座戦

 前期、第66期王座戦での藤井聡太七段の活躍は、目を見張るものがありました。
 まず、一次予選を4連勝で、二次予選も2連勝で通過し、本戦トーナメントに進出しました。
 本戦トーナメントでは、惜しくも3回戦で斎藤慎太郎七段に負けてしまいました。
 勝負事に、たらればは禁物です。
 しかし、もし、このとき藤井聡太七段が勝っていれば、藤井新王座が誕生していたかもしれません。

 次期、第67期王座戦は既に開始されており、現在一次予選が大詰めの段階を迎えています。
 藤井聡太七段は、前期の成績から規定によって、今期は本戦トーナメントからの参加になります。
 結構気の早い話ですが、仮に王座戦で斎藤藤井戦が実現すれば大いに盛り上がると思いますがねぇ。

6.棋王戦

 今期、第44期棋王戦は本戦トーナメントが終了し、広瀬章人竜王が渡辺明棋王への挑戦を決めました。
 藤井聡太七段は、残念ながら本戦トーナメント1回戦で菅井竜也七段(当時王位)に負けました。

 次期、第45期棋王戦は、あらためて予選トーナメントから棋王を目指すことになります。
 予選トーナメントは既に始まっていて、藤井聡太七段は昨年末の1回戦で村田顕弘六段に勝っています。
 幸先の良いスタートとなりました。また棋王を目指して頑張って欲しいものですね。

7.大阪王将杯王将戦

 今期、第68期王将戦は挑戦者決定リーグ戦が終了し、渡辺明棋王が久保利明王将への挑戦を決めました。
 藤井聡太七段は、残念ながら一次予選3回戦で井上慶太九段に負けました。

 次期、第69期王将戦では、あらためて一次予選から王将を目指すことになります。
 既に、予選トーナメント表が発表されています。
 藤井聡太七段は、南芳一九段と池永天志四段との勝者と当たることが決まっています。
 一次予選に二次予選、そして挑戦者決定リーグ戦とありますが、是非、王将を目指して欲しいものですね。

8.ヒューリック杯棋聖戦

 今期、第90期棋聖戦は、現在、二次予選が開催されているところです。
 藤井聡太七段は、一次予選を勝ち上がり、二次予選では現在決勝まで勝ち進んでいます。
 二次予選決勝は、久保利明王将と斎藤慎太郎王座の勝者との対局が決まっています。

 久保、斎藤のどちらが勝ち上がってきてもタイトル保持者で、藤井七段にとっては強敵です。
 何とか、この壁を破って棋聖を目指して欲しいものですね。

簡単な、まとめ

 現在、タイトル挑戦に一番近い棋戦は、ヒューリック杯棋聖戦です。
 二次予選を通過しましても、次に16名による本戦トーナメント戦があります。
 タイトル挑戦には、あと5連勝が必要ですが、僅かに灯りも見えてきたのではないでしょうか。

 一方、C級1組順位戦での重要な対局も控えています。
 こちらの方も併せて、是非頑張っていただきたいと思っています。
 学業との両立もなかなか困難かと思いますが、何とか大きく育っていただきたいと期待しています。

 追伸:
 記事公開後、一部誤記訂正を行いましたことについて、お詫び申し上げます。