藤井聡太 に学ぶ No.0002-024
第43期棋王戦(予選)
主 催:共同通信社
対局日:平成29年01月26日
先手▲:藤井 聡太 四段
後手△:豊川 孝弘 七段
図は、▲6八玉(59)に、△6四歩(63)と突いた局面。
ここで、藤井聡太の「次の一手」を改めて考えてみよう。
藤井聡太 Playback next move
正解は、▲4五桂
本局は、角換わり腰掛銀模様の将棋である。特筆すべきは、豊川が△9四歩~△9五歩と端歩を突き越し、藤井は▲3六歩~▲3七桂と攻めの態勢を優先した点にある。豊川は藤井の攻めを封じ、持久戦になれば端歩の突き越しが生きると観ているのだ。
そこで、藤井は▲4五桂と単騎跳ね出し先攻する。果たして、藤井の攻めは成立しているのだろうか。
藤井の▲4五桂に対し、(次に▲3三桂成となれば銀桂交換となるため、)ここで豊川に有効手が無ければ、(△3三銀は)△4四銀又は△2二銀と躱すことになる。
まず、△4四銀と躱すのは、藤井にすかさず▲2四歩、△同歩、▲同飛、△2三歩、▲2八飛と進められ、以下、▲1六角~▲3四角を狙われると、藤井好調である。
そこで、本譜は△2二銀と躱したが、以下、▲6六角、△4四角、▲2四歩、△同歩、▲同飛、△6五歩、▲4四角、△同歩、▲5三桂成、△同玉、▲2二飛成、△同金、▲3一角で、藤井の細い攻めが繋がった。
なお、対局結果はこちら ☞ 公式戦第0002局