藤井聡太 に学ぶ No.0007-067
第67期王将戦(一次予選)
主 催:スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社
対局日:平成29(2017)年03月01日
先手▲:有森 浩三 七段
後手△:藤井 聡太 四段
図は、▲7一角打、△5二飛(62)に、▲6五金(66)と歩を取った局面。
ここで、藤井聡太の「次の一手」を改めて考えてみよう。
藤井聡太 Playback next move
正解は、△5六歩(55)
図は、先手有森がダイレクト向かい飛車から穴熊に囲い、後手藤井が左美濃で対抗。駒の損得は、ほぼなし。
有森の玉は現状金銀3枚の穴熊で鉄壁。そして、▲7一角と▲6五金が怪しく藤井陣に迫り、更に▲8八飛が攻めに参画すれば有森のペースとなるだろう。
ここで、藤井は△5六歩(55)と伸ばす。次に歩を成れば、格言どおり「5三(又は5七)のと金に負けなし。」となる。
対して、
①▲5八歩は、受け一方の手で▲5四歩の攻め味がなくなる。また、歩切れとなり攻めの幅も随分と狭くなる。
②▲6二銀は、△7九角~△4六角成で論外だ。
③▲6二金は、自ら穴熊の堅陣を崩すようで、指しづらい。
本譜は、遊び駒を活用して▲5二飛(22)と受けたが、△4七角、▲5九飛、△6七歩で、有森は戦意喪失し、急転直下の投了となった。
なお、対局結果はこちら ☞ 公式戦第0007局