藤井聡太 に学ぶ No.0008-117

第48期新人王戦(トーナメント戦)

主 催:しんぶん赤旗
対局日:平成29(2017)年03月10日

先手▲:大橋 貴洸 四段
後手△:藤井 聡太 四段

次の一手:pr-0008-117

 図は、▲9三桂成(空成り)に、△同角(84)、▲9四歩打の局面。

 ここで、藤井聡太の「次の一手」を改めて考えてみよう。

藤井聡太 Playback next move

正解は、△8四角(93)

 図は、先手大橋・後手藤井、角交換腰掛銀の激闘。

 大橋が、徐々に形勢を拡大し、いよいよ決めにでた局面で、おそらく(藤井聡太以外は、)誰もがゲームセットだと思ったはずだ。

 藤井は、ここで、大橋の香が効いている8筋に一路△8四角(93)と出た。

 対して、大橋が▲同香と角を取れば、藤井に△2五桂の返し技があって、9筋を受けづらい。

①先に打った▲9四歩のため、▲9八歩と受けることができない。

②かと言って▲8九桂と受けるのは、△4四香と銀を取られ、9筋が危うい。

 そのため、大橋は、(▲同香と角を取れずに、)予定変更で▲5四銀、△8五歩、▲5三銀成、△5四銀、▲同馬、△8六歩と進み、以下、形勢は完全に逆転した。

 

 なお、対局結果はこちら ☞ 公式戦第0008局