第77期順位戦B級1組、昇級争い展望

 さて、本日はB級1組について、昇級争いを中心に展望してみます。

 現在、B級1組に、所属している棋士は13名、いらっしゃいます。

 B級1組は、A級から陥落してきた棋士が多く、皆、再度A級への復帰を虎視眈々と覗っています。

 そのため、昔から鬼の棲家と呼ばれ、A級・名人を目指す若手棋士も楽には勝たせてもらえません。

 B級2組までは、予め抽選で定められた10名と対局するリーグ戦でした。

 しかし、B級1組は総当たりのリーグ戦で、降級点制度はなく成績不振者は即座に陥落となります。

 現在、全ての棋士は9局~10局の対局を終え、残り2~3局を残すのみと、なっています。

 それでは、昇級者と降級者は誰なのか。みなさんと御一緒に、勝敗の状況を見てみましょう。

昇級者、2名は誰か?

 なんと、渡辺棋王が、ぶっちぎりの9連勝で、1期でA級復帰を決めました。

◎9勝0敗、①渡辺 明棋王
 第11局、対⑬畠山 鎮七段 (06勝01敗)
 第12局、対⑧郷田真隆九段 (22勝14敗)
 第13局、対⑩斎藤慎太郎王座(00勝02敗)

 仮に渡辺棋王が残り3連敗で、木村九段と斎藤王座が3連勝しても順位の差で追いつかないのです。

 白星が渡辺棋王に集中しましたので、もう1名の昇級争いが混戦となっています。

 昇級は9勝3敗、場合によっては8勝4敗もあり得ると思います。

 仮に、4敗までを昇級圏内と見ますと、昇級候補者は渡辺棋王を除く以下の5名になります。

 この5名の中から、もう一人の昇級者が決定するものと思います。

 残り3局の対戦者と過去の成績(勝敗)を見てみましょう。

6勝3敗、⑤木村一基九段
 第11局、対⑪松尾 歩八段 (11勝12敗)
 第12局、対④橋本崇載八段 (10勝06敗)
 第13局、対②行方尚史八段 (07勝10敗)

6勝3敗、⑩斎藤慎太郎王座
 第11局、対②行方尚史八段 (00勝00敗)
 第12局、対⑨菅井竜也七段 (05勝06敗)
 第13局、対⑳渡辺 明棋王 (02勝00敗)

6勝4敗、⑥山崎隆之八段
 第11局、対⑫郷田真隆九段 (07勝11敗)
 第12局、対⑩屋敷伸之九段 (04勝05敗)
 第13局、  抜け番

5勝4敗、③行方尚史八段
 第11局、対⑩斎藤慎太郎王座(00勝00敗)
 第12局、対⑪松尾 歩八段 (07勝05敗)
 第13局、対⑤木村一基九段 (10勝07敗)

5勝4敗 ⑧郷田真隆九段
 第11局、対⑥山崎隆之八段 (11勝07敗)
 第12局、対①渡辺 明棋王 (14勝22敗)
 第13局、対⑬畠山 鎮七段 (04勝01敗)

 もちろん木村九段が最有力ですが、一敗しますと、行方八段が順位一枚上であるため、状況は一変します。

 斎藤王座も有力な昇級候補者ですが、全局木村九段に負けたのが大きく、一歩後退です。

 山崎八段と郷田九段戦は、負ければ昇級脱落です。

 山崎八段は、B級1組の在籍期間が長くなっています。ここ一番の頑張りを期待しています。

 また、行方八段は順位が最上位であるため、キャンセル待ちですが、残り全勝すれば8勝4敗で有力です。

 年が越えての残り3番、皆さん悔いのないように頑張っていただきたいものです。 

降級者、2名は誰か?

 さて、降級者ですが、上記の6名に谷川九段を加えた7人の先生は5勝以上で、最低残留は確定です。

4勝5敗 ③屋敷伸之九段
4勝5敗 ⑪松尾 歩八段
4勝5敗 ⑬畠山 鎮七段
2勝7敗 ④橋本崇載八段
2勝7敗 ⑨菅井竜也七段
2勝8敗 ⑫野月浩貴八段

 ※:降級者2名

 野月八段、菅井七段、橋本八段の3名が、降級のピンチを迎えています。

 しかし、こうしたピンチを免れた先生を、これまで数多く見てきました。

 年が越えて、心機一転、みなさんの頑張りを期待しています。

<追記>

 橋本八段には、またA級で頑張っていただきたいと思っています。

 また、王位を失冠した菅井七段の不調も気になっています。頑張れ、菅井七段!!

 

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