藤井聡太 に学ぶ No.0019-061
第30期竜王戦(6組ランキング戦)
主 催:読売新聞社
対局日:平成29(2017)年05月25日
先手▲:近藤 誠也 五段(4:20)
後手△:藤井 聡太 四段(3:10)
図は、▲4七歩打の飛取りに、△3六飛(46)と歩を取り、▲3七歩打の局面。
ここで、藤井聡太の「次の一手」を改めて考えてみよう。
藤井聡太 Playback next move
正解は、△5五角打
戦型は、先手近藤、後手藤井の相掛かり。
図は、近藤の▲1六銀が遊び駒で如何にも辛い形だが、▲3七歩打に対して、藤井の応対次第では、形勢はまだまだ難しい。
図で、△3五飛と逃げれば、▲4六角打の飛・香両取りがある。また、△3四飛なら、▲7三歩成、△同銀に、▲8三角打の金・桂両取りを狙える。
ここで、藤井は、△5五角打と攻防の角を放つ。▲3六歩、△2八角成の飛の取り合いは、陣形の差で後手優勢となる。
△5五角打のその他、主な効果は、以下のとおり。
➀攻めは、△9九角成~△7三香打等や、また、場合によっては、直接△7七歩打もある。
②守りは、▲7三歩成の成り捨てに、△同角を準備し、前述の▲7三歩成~▲8三角打の金・桂両取りを未然に防ぐ。
本譜は、以下、▲7三歩成に、一本△7七歩打を効かせて、▲6八金左、△7三角、▲1八飛、△3四飛と進んだ。
結果、先手近藤は、▲1六銀に加え▲1八飛も隠居する形となり、形勢は更に苦しくなった。
なお、対局結果はこちら ☞ 公式戦第0019局