藤井聡太 に学ぶ No.0022-130

第02回YAMADA杯(トーナメント戦)

主 催:公益社団法人日本将棋連盟、上州将棋祭り委員会
対局日:平成29(2017)年06月07日

先手▲:藤井 聡太 四段(0:20)
後手△:阪口  悟 五段(0:20)

次の一手:pr-0022-130

 図は、▲8七金打、△9四玉(95)、▲8二銀成(71)に、△5六角打の局面。

 ここで、藤井聡太の「次の一手」を改めて考えてみよう。

藤井聡太 Playback next move

正解は、▲8三銀打

 戦型は、先手藤井の居飛車に、後手阪口は振り飛車4→3戦法から穴熊囲いに。

 図は、最終盤、藤井が▲8二銀成(71)で阪口の玉に詰めろをかけ、阪口が△5六角打と詰めろ逃れの詰めろで切り返した局面。

 持ち時間は、双方20分を使い切り、一手30秒の秒読みだ。

 ここで、藤井は▲8三銀打の王手で、△同角を強要して、自玉の詰めろを解消し、最後の望みにかける。

 本譜は、以下、▲9六香、△9五歩、▲同香、△同玉、▲9二成銀に、△8五歩、▲9六金で、後手玉は頓死となり、阪口無念の投了。

 ▲9二成銀が最後のお呪いで、△同角は▲9六香打、△9四玉と逃げても▲9五歩打、△同玉、▲9六香打の頓死筋を狙っている。

 なお、図に至る前の▲8七金打で、▲8七銀打なら、△5六角打が、先手玉に対して△7八角成以下の詰めろにならないため、先手藤井の勝ち。

 また、最後阪口の△8五歩で、△7四角なら、後手玉の詰めろが解消され、かつ、△9四玉~△8三玉の退路も確保され、後手阪口の勝ちだった。

 熱心な読者諸兄は、是非一度、盤面に駒を並べられ鑑賞していただきい。

 

 なお、対局結果はこちら ☞ 公式戦第0022局