藤井聡太 に学ぶ No.0021-038

第02回YAMADA杯(トーナメント戦)

主 催:公益社団法人日本将棋連盟、上州将棋祭り委員会
対局日:平成29(2017)年06月07日

先手▲:藤井 聡太 四段(0:20)
後手△:都成 竜馬 四段(0:20)

次の一手:pr-0021-038

 図は、▲2五銀(36)、△3四歩(33)に、▲7七桂(89)と受け、△5五角(22)と出た局面。

 ここで、藤井聡太の「次の一手」を改めて考えてみよう。

藤井聡太 Playback next move

正解は、▲3四銀(25)

 戦型は、先手藤井の棒銀に、後手都成の腰掛銀。

 図は、中盤戦の難所で、展開次第では一気に終盤戦に突入する。

 藤井は▲2五銀、都成は△5五角を如何に捌くかがポイントだ。

 図で、藤井は、▲3四銀(25)と前に出る。

 先手は、棒銀で角を目標に2筋突破を狙っていたが、後手に、その目標としていた角を逃げられ、更に△1九角成と香取りも狙われてる。

 一端は、▲3七角や▲3七桂で、後手の角成りを防ぎたいと考えるのが人情で、▲3四銀は、大半のアマ棋士には指せない一手であろう。

 そこが、藤井聡太の非凡なところであり、また、拍手喝采を受ける所以でもある。

 本譜は、以下、△3三銀、▲2三銀成、△同金、▲同飛成、△1二銀打、▲2六龍、△1九角成、▲3七角、△同馬、▲同桂と進み、藤井勝勢の展開となった。

 後手は、香得ながら、△1二銀の悪型と歩切れが如何にも辛い。

 一方、先手は龍の働きが強く、また玉も安定しており、盤石の態勢を築いている。

 

 なお、対局結果はこちら ☞ 公式戦第0021局