藤井聡太 に学ぶ No.0023-092
第02回YAMADA杯(トーナメント戦)
主 催:公益社団法人日本将棋連盟、上州将棋祭り委員会
対局日:平成29(2017)年06月07日
先手▲:藤井 聡太 四段(0:20)
後手△:宮本 広志 五段(0:20)
図は、△6二銀打、▲4四馬(53)に、△2七飛成(21)の局面。
ここで、藤井聡太の「次の一手」を改めて考えてみよう。
藤井聡太 Playback next move
正解は、▲5三歩打
戦型は、先手藤井の居飛車穴熊に、後手宮本の四間飛車穴熊の相穴熊。
図は、藤井が角・桂交換の駒得だが、宮本の玉は金銀四枚の穴熊が未だ手つかずの堅陣で、直ぐに決着する局面ではない。
先手は、如何に、局面を優勢に拡大していくかが課題なのだ。
ここで、藤井は▲5三歩打の垂れ歩で、まむしのと金攻めを狙う。
歩で、穴熊の金銀を剥がすことができれば、これほど効率の良い攻めはない。
本譜は、以下、△5八歩成、▲同飛、△4三歩打、▲3四馬に、△4七龍、▲5五飛、△5一歩打で、宮本は、と金づくりを防ぐ。
しかし、△5一歩には一長一短あり、自陣に歩を打てば、敵陣への垂れ歩や叩きの歩などの小技が効かなくなる。
これで、怖い所がなくなった藤井は、△1三桂を質駒に、▲1五香と逃げ、局面をリードする。
なお、対局結果はこちら ☞ 公式戦第0023局